「企業の社会的責任」と呼ばれる経営理念が注目されています。CSR(Corporate Social Responsibility)と言われ、企業は単に優れた商品サービスを提供し利益を上げるだけではなく、社会の一員として責任ある行動をするべきという考え方です。企業は具体的に、「経済」「環境」「社会」という三つの大きな柱でCSRの原則を実現しようとしています。つまり、利益を上げ、雇用を創出し、税を納めるという企業本来の役割を果たしつつも、その経済活動は環境に付加を与えず、地域社会への貢献、社員の雇用環境の整備などを行うことを目指しています。NPOも今や、企業活動を監視する力や協働する力をつけてきています。企業の不祥事が相次ぐ中、従来の「企業論理」が通用しなくなってきました。国際的にも、企業はその経済活動のみならず、環境対策や社会貢献活動を積極的に開示して、社会からの評価を受けなければならなくなっています。
本来、検査など第三者が行うべき役割を、当事者である施工会社や管理会社に任せていることから、さまざまな問題が生じています。そして、これを代替えして行う機関がなかったことも事実です。市民のために第三者機能を持つ活動は営利団体が行うには限界があり、特定非営利活動法人に対する期待もそこにあります。
我々は、地域住民に最も近いところで活動しており、住民の意見や提案、ニーズを集約しやすい立場にあります。行政とも、事業委託や助成、情報交換などを通して連携を深めています。
このような時代的背景の中で、CSRの理念を基に「日住検」が、新しいサービス形態である「住生活のエージェント」として支援の手を差し伸べるのは、社会的な責務ではないかと考えます。












